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債権法改正による詐害行為取消制度の変更

 

1.詐害行為取消請求?

 

 

 

 

  「詐害行為取消請求」という制度をご存知でしょうか。

 

 

  これは、「売買代金を支払え」「建物を明け渡せ」などの、契約相手方への契約に従った請求とは異質な請求です。

 

 

  例えば、Gさんから100万円を借りたSさんが、返済期限に「お金がなくて返せない。」と言いだしたとします。しかし、Sさんは100万円はする純金製の熊の置物を持っており、これを売れば返済は可能なはずです。Gさんがこの話をしたところ、Sさんは「あれは先日友人のXさんに5万円で売った。」と答えました。XさんはGさんとも知り合いで、GさんがSさんに100万円を貸していることを知っています。Gさんとしては、100万円相当のSさんの財産が5万円と破格の代金でXさんに売られ、その結果Sさんが返済できないと言っていることに納得できません。

 

 

  このような場合、一定の要件のもとGXを相手に訴訟を起こして、SXに熊の置物を売ったこと(詐害行為)をなかったことにする(取り消す)ことができます。

 

 

  このように、詐害行為取消請求は、弁済を不可能にする債務者財産の逸出をなかったことにして、債権の保全を図る制度です。

 

 

  2020年4月1日施行の改正債権法では、詐害行為取消請求に関しても改正が加えられていますので、その一部をご紹介します。

 

 

  以下では、上の例に1人登場人物を増やして、「GSに100万円を貸し、Sが唯一のめぼしい資産である熊の置物をAに8万円で売り、AがこれをXに5万円で転売した」という例を前提にします。

 

 

 

 

 

 

2.Aの悪意が必要

 

 

 

 

  改正前は、「Sの行為が債権者を害すること」=熊の置物を8万円で売ってしまえばSが返済できなくなること=詐害性をXが知っていれば、Aが知らなくとも、GXに対し詐害行為取消請求ができるとされていました。

 

 

  これに対し、改正後は、詐害性をAも知っていることが必要となります。

 

 

  こうすると、SXが共謀して、何も知らないAを間に挟めば、GXに対する詐害行為取消請求を阻止でき、不当なようにも思えます。そこで、このような場合には、Xは、Aが詐害性を知らないということを信義則上主張できず、詐害行為取消請求は認められると説明されています。

 

 

 

 

 

 

3.Sへの訴訟告知が必要

 

 

 

 

  詐害行為取消請求では、XAといった、Sの財産を受領した者を相手に訴訟を起こします。つまり、S自身は訴訟の相手になりません。

 

 

  改正後もSは訴訟の相手になりませんが、Sに対して「訴訟告知」という手続をとることが義務付けられました。

 

 

  訴訟告知はその名のとおり訴訟の存在を知らせることで、裁判所からS宛に訴訟告知書が送付されます(郵便切手代はGが負担します)。

 

 

  これは、次のとおり詐害行為取消請求訴訟の判決の効力がSにも及ぶことになったため、Sの知らないところで判決が出るのはSに酷だと考えられたことによります。

 

 

 

 

 

 

4.訴訟当事者以外との権利関係の整理

 

 

 

 

  改正前は、GXに対し詐害行為取消請求訴訟を提起した場合、判決効が及ぶのはXのみとされていました。つまり、裁判所がGの主張を認めると、Xは熊の置物をSに戻す義務を負う一方で、SAには判決の効力が及びませんでしたし、XやAが支払った売買代金はどうなるのかに関する定めはありませんでした。

 

 

  改正後は、判決の効力をSにも及ぼすこととし、ASに対し代金8万円を返せといえること、XSに対してAに返すべき代金8万円のうち5万円を自分に渡せといえることを定め、一体的な解決が可能になりました。

 

 

 

 

 

 

5.その他(出訴可能期間の短縮、類型の整理、判例法理の明確化等)

 

 

 

 

  上記の他、出訴可能期間が財産の逸出時から10年と短縮されたり(改正前は20年)、詐害行為取消請求の類型とその要件を明確化したり(破産手続との関係が意識されています)、逸出財産が金銭や動産である場合の債権者(G)への直接引渡しを認める判例法理が明文化されたり等種々の改正が加えられていますので、詐害行為取消請求を検討する場合には一度改正点をご確認ください。

 

 

 

 

(弁護士 64期 吉 岡 早 月)

更新日2019.11.16

 


「休日のバラエティ」

 

最近はテレビを見る機会もめっきり減ったが,土曜日の夜に放映されている「ジョブチューン」は結構面白いと思う。

 

 

 


ちょうどいい時間帯に放映されていることもあり,見たことがある人も多いと思うが,一応説明すると,番組コンセプトは,様々な職業のプロフェッショナルが自らの職業秘密をぶっちゃけるという独自のスタイルの新型職業情報バラエティのようである。そして,その中で,私が好きなコーナーは,「●●×一流職人シリーズ」である。

 

 

 


上記シリーズでは,例えば,ファミレス系であれば,「ジョナサン」「デニーズ」「ガスト」「サイゼリヤ」,回転寿司系であれば,「くら寿司」「スシロー」,焼き肉系であれば「安楽亭」など,庶民が一度は行ったことがある店舗の人気メニューを「?チャンピオン」「?コンテスト優勝」「?界の重鎮」といったよく分からないが凄そうな肩書の方々7名くらいが実際にメニューを食して評価し,多数決で合格と不合格を決めるのが通例である。

 

 

 


職人の評価は基本的に痛烈であり,各企業の商品開発部の方々が,判定する職人の傍らで,その合否に怯えているのが見どころの一つである。
 

 

 

 


最近では,セブンイレブンのスイーツシリーズの放映回が面白かった。セブンイレブンのスイーツは,私も結構よく食べるからだ(仕事中17時?18時ごろに,疲れてきて頭が回らない,しかし仕事を片付けたい,でもがっつり食べてしまうと夕飯が食べられない,というときに,つなぎのエネルギー摂取としてよく購入するのである)。

 

 

 


上記スイーツシリーズで職人の評価対象に挙がった10品目は概ね食べたことがあり,職人から辛辣の評価がされると,私の心情とセブンイレブンの食品開発部の担当者の反応とのシンクロ率は見事なものであった。

 

 

 


中でも,セブンイレブン売り上げナンバーワンを誇るという「濃厚バニラカスタードのシュークリーム(120円)」については,審査員からは,「カスタードの味がしない」「塩味が強すぎる」「そもそも出来立てでないと美味しくないんだから,消費者の手元に届くまでの時間も計算してほしい」など,好き放題言われて不合格を出されたときは,私も気に入ってよく食べているだけに悲しい気持ちになった。

 

 

 


というか,最後の指摘については,コンビニで販売するスイーツに,消費者の手元に届くまでの時間なんて計算できるはずがないというのが率直な感想である。大体いつ食べてもそれなりのクオリティであることが評価ポイントでしょう?

 

 

 


まぁ,最終的には不合格を出された商品についても,担当者がリベンジすべく,商品を見直すことを誓い,更なる進化が期待されるところや,そんな辛辣な職人達が合格を出した商品はさぞ美味しいのだろうと興味をもてるなど,いい点もある。

 

 

 


ただ,私的には,そんな辛辣な職人たちが合格を出したスイーツよりも,こんな辛辣なことをいう職人のお店はどこにあって,どんなものを出しているの?という方に興味が沸いてしまい,インターネットで出店店舗を検索し,密かに行きたいリストに追加したりする楽しみ方もしている。

 

 

 


こうしてみると,この番組,損している人が実はいないのでは?と思ったりもする。職人たちも色々考えて,多角的な視点から厳しいことをいってるんでしょうね(違うか)。

 

 

 


(完全合格は金のワッフルコーンです)

更新日2019.10.28



 


遥か昔の思い出


今から遡ること数十年前、筆者がまだ大学の2年生の時の思い出話です。

 

 

部活動の先輩から紹介されて、衆議院議員選挙の応援アルバイトのために、ある地方に行きました。私にとって、選挙運動の応援アルバイトは初めてのことでしたし、それまで2週間以上も学校を休んで泊まり込みのアルバイトをした経験もありませんでした。

 

 

しかし、今から考えると、3食付き・宿泊所付きで比較的高額(?)なアルバイト代をもらえることが魅力的だったのでしょう。喜んで選挙事務所に出向きました。

 

 

現地で言われた仕事の内容は、午前8時から午後8時(?)まで選挙カーに乗り込んで、選挙区中を走り回って、候補者名を連呼し、ときには、同乗している候補者の指示に従って候補者の地元に対する利益誘導実績をマイクを通して告げて回るだけでした。まさに、長時間労働で肉体的にはくたくたになりながら、知的には何ら得るものはありませんでした。

 

 

アルバイト仲間は早稲田の4年生と信州大学の4年生の学生2名で、その他には候補者の関係する会社からの応援部隊(バスガイド数名、運転手数名)が一緒に仕事していました。

 

 

本業ともいうべきアルバイトからはこれといった得るものはありませんでしたが、アルバイトの学生2名や応援部隊の人たちとはその後も長い間付き合い続けており、時折、私の人生に変わった彩をあたえて楽しませてくれることがあります。

 

 

 

 

 
このアルバイトに関連して

 

 

 

1、    当該選挙の投票日(1963年11月22日)は、疲れて昼頃まで寝込んでいたところ、誰かに無理やり起こされて「ジョン・F・ケネデイーが暗殺された。今、テレビで宇宙中継をしているから見ろ」言われたことを、今でも鮮明に覚えている。

 

 

衝撃な事件であったが、日米中継のテレビ放送もその時が初めであった。

 

 

 

2、    これも投票日の夕方であったと思うが、「候補者は今回当選するかどうかわからない。万一落選したらすぐに警察が選挙違反の捜査に来るので、学生さんは早く逃げた方がよい」と言われて、アルバイト料だけを渡されて早々に宿泊所から追い出されてしまった。しかし、結果はトップ当選であった。後で、もしかしたらアルバイト学生を差配していた人物がアルバイト学生に事前に約束した「当選したら、○○温泉に連れていき芸者をあげて遊ばせてやる」という約束を反故にするための小細工であったのかもしれないと疑念を持ったものである。

 

 

 

3、候補者は、数年後に地盤を息子に譲って引退したが、息子さんは後々、総理大臣になった。

 

 

 

4、アルバイト期間中車で走り廻った地域はカラ松が紅葉して風光明媚な地域であったが、先の台風19号の豪雨によって大きな災害を与えってしまった。犠牲者に対して心からご冥福をお祈りするともに被害者の皆様にお見舞いを申しあげます。

 

 

 
ボヤキの多い年寄り

更新日2019.10.23
 


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