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コロナ禍の影響


  この記事を作成している2020年8月時点において、報道によれば、コロナ禍により一部の企業を除き、多くの企業は軒並み減収・減益となり、特に旅行業界・飲食業界などは悲惨な状況に陥っている。スポーツ興行も同様で、そもそも多くのプロスポーツの試合の開催ができていない状況にあり、プロ野球やJリーグなど一部試合が開催できているプロスポーツにおいても無観客試合や入場を制限したうえでの実施となり、その収益も大幅に下落することが見込まれている。

 

 

 

  このような中、むしろコロナ禍において売上げを伸ばしているのが、競馬・ボートレース(競艇)などの公営ギャンブルである。インターネット上で拾ってきた数字なので不正確かもしれないが、中央競馬(JRA)は本年1月から6月の半年間の売上が前年比101.5%、地方競馬も3月?5月において軒並み前年同期を上回る売り上げとなっており、中にはこの期間に1日の売上レコードを更新した競馬場もあるようで、競艇・競輪なども好調とのことである。

 

 

 

  最近になって徐々に入場を制限しながら観客を入れ始めているところもあるようだが、公営競技も他のプロスポーツと同様、基本的には無観客で実施している。場外馬券場も最近までは閉鎖されたままであった。それにもかかわらず、売り上げが伸びているのはなぜかというと、インターネット投票の利用である。

 

 

 

  地方競馬や競艇はインターネットで、無料でレースをライブ観戦することが可能である。JRAではライブ観戦をするにはグリーンチャンネルなどの専用チャンネルの契約が必要であるが、レース後にはレース映像が無料で配信されている。そして、馬券や舟券は銀行口座を通じてスマートフォンで簡単にインターネット購入できるのだから、家にいながらにしてレースやギャンブルを堪能することが可能である。まさにステイホームにうってつけのレジャーになっているのである。

 

 

 

  もちろん、この売り上げ増の背景には、コロナ禍による他のレジャー産業の落ち込みやステイホーム・おうち時間の影響が大きいはずだから、コロナ禍前の日常生活が戻った際にどうなるかという点は疑問だし、レース場内の飲食店などの関連産業は相変わらず売り上げが厳しい(どころか無観客だから売上ゼロのはず)という問題はあるが、公営競技の主催者にしてみれば、コロナ禍の期間において、ただでさえ売上げが伸びているうえに、これまで紙の馬券でしか買ったことがなかった「馬券オヤジ」(?)も含め、インターネット投票の会員が増えているわけだから、観客を入れてのレースが始まれば更に売り上げが伸びることも期待でき、まさにウハウハではないかと勝手ながら推測するところである。
 

 

 

 

 

 上記の例はたまたまコロナ禍による影響がプラスに働いたという事例に過ぎないが、何がプラスに働くかというのは本当にわからないものだとしみじみ思う次第である。
 

 

 

(馬券オヤジ)

更新日20208.17


積年の悩み


脈絡もないが,昔からアレルギー性鼻炎である。

 

いつから発症したかは正確には思い出せないが,おそらく小学校低学年くらいには既に悩まされていたように思う。

 

 


鼻炎のデメリットを挙げるときりがない。朝起きるのがつらい,集中力が続かないといったほかに,いつ発症するか分からないというストレスもある。山林レジャーもつらい。自分からアレルギー発生源(花粉)に近づく以上,高い確率で発症するわけだが,ひとたび発症するとレジャー気分が雲散霧消する。

 

 


正直,昔からの持病であるため,これまで適当にパ●ロン,ア●グラなどの市販薬でだましだまし生きていた。しかし,最近は春先だけではなく,夏や秋も悪化することも多くストレスが増していることや,コロナ禍で時間に余裕もあることもあって,先日突発的に,「もう嫌だ!抜本的に解決する!」という気持ちになった。

 

 


そんなこんなで解決策をざっと調べたところ,短期で効果があり,リスクが少なそうな手法として,レーザー治療にたどり着いた。

 

 


レーザー治療とは,炭酸ガスレーザーを鼻の粘膜に照射してアレルギー性鼻炎を治療する方法で,1980年代から日本全国で行われている安全な治療法とのことである。仕組みとしては,アレルギーの原因となる抗原が鼻粘膜に侵入するのを予防し,鼻粘膜の反応を弱くすることで,症状が緩和されるようである。

 

 


当該治療は,健康保険が適用され,総額1万円程度で実施できること(3割負担),1時間程度で終わること,リスクも大してないとのこと(デメリットは,効果がない人も1割程度いること,治療の効果は一般的に約2年程度しか持たず,いずれ再治療が必要であること)から,早速チャレンジすることにした。

 

 


体験した感想としては,医者の技量や症状の程度にもよるのかもしれないが,やはりレーザー治療はそれなりに痛いということである。麻酔は鼻にガーゼを詰める簡易なやり方なので,鼻の奥までレーザーを当てられると,「そこは麻酔効いてないでしょ!」という痛い部分もあるし,焦げる匂いも結構する。やはり,何の犠牲もなく,約2年間の安寧が得られるわけではないということだ。等価交換なのである。

 

 


もっとも,その後の経過としては,治療直後はいつもより酷い鼻炎になったが(これは既定路線のようである),術後1週間が経過するころには,確かに以前よりも鼻炎が緩和されていた。評価は2年後に下す予定であるが,現時点では,流石30年以上の歴史を持つ治療法といわざるを得ない。

 

 


コロナ禍で鬱憤が溜まりやすいが,懸念事項を片付けるにはいい機会と思った次第である。

 

 

(あくまで個人の感想です)

更新日2020.8.17


 


いわゆるバックデートによる契約書について


1 実際に契約書を取り交わしたのは5/1だが、契約書上の日付を3/31にするといった、いわゆるバックデートによる契約書について検討してみたいと思います。

 

 

 

 

 

2 契約書に記載される日付の意味

 

 

 

  「契約に関する日付」としては、1)契約書作成日、?契約成立日、2)(契約の)効力発生日の3つが考えられます。3)契約書作成日は、文字通りある契約についての契約書を作成した日のことです。2)契約成立日とは、当事者間で契約が成立した日のことで、申込みと承諾という意思表示が合致した日が契約成立日となります。3)効力発生日は、成立した契約の効力が発生する日のことです。

 

 

  特に説明なく契約書に記載される日付は、1)の契約書作成日を意味するものですが、同時に2)契約成立日及び3)効力発生日をも意味することが多いと思われます。

 

 

  まず、契約書に限らず書類に記載される日付はその書類を作成した日を意味するのが通常であるから、少なくとも1)の意味を有します。

 

 

  次に、保証契約のような一定の契約類型を除き、契約は意思表示の合致によって成立するので、契約書作成日と?契約成立日は必ずしも一致しません。しかし、一般的な商取引では、契約の締結に際して書面によることを必須とする、つまり契約書の作成完了をもって契約の成立と位置付ける意思で契約に臨むのが通常です。この場合、契約書作成日=契約成立日となり2)の意味をも併有することになります。もっとも、3/31付契約書において「4/10をもって契約を成立させる」と記載されるような場合は別です。

 

 

  3)については、原則として契約成立日と効力発生日は同一日となるので、上記のとおり2)の意味を併有する場合には更に3)の意味を有することになります。もっとも、契約の効力発生を一定の条件の成就まで停止したり(停止条件付の契約)、将来の日付にしたり、また、当事者間の合意によって効力発生日を過去に遡らせることも、(第三者の権利を害さない範囲で、強行規定に反しない範囲で、税務・会計上等の問題は別にして、という留保が付きますが)自由です。

 

 

 

 

 

3 バックデートによる契約書の位置づけと問題点

 

 

  バックデートによる契約書を必要とする場面は、(1)契約自体は3/31に成立しているが契約書を作成し忘れたので5/1に3/31付契約書を作成するケース、(2)3/31に契約は成立していなかったが3/31から契約が成立していたことにしたいので5/1に3/31付契約書を作成するケース、などが想定されます。

 

 

  (1)の場合は、本来であれば5/1付の契約書において、「3/31付で契約が成立していることを確認する」とか「本契約書は3/31付で成立していた契約に係る書面を5/1付で作成したものである」と記載すれば対応できます。しかし、バックデートにすることで、契約書の記載上、2)契約成立日や3)効力発生日のみならず、1)契約書作成日も3/31になってしまうので、1)につき「完成した契約書の記載内容と真実との齟齬」が発生しています。

 

 

  (2)の場合は、前述のとおり合意によって効力発生日を遡らせることは可能なので、本来であれば、5/1付契約書において、「本契約は3/31に遡って効力を生じるものとする」とか「本契約は3/31に成立したものと取り扱う」と規定すれば対応できます。しかし、バックデートにすることによって、やはり1)について齟齬が生じています。

 

 

  この齟齬は、当事者が何も言わなければ問題として顕在化することはありませんが、後日契約の成立について争いになった場合、契約成立の証拠とする契約書の「1)契約書作成日」に真実と異なる「嘘」が含まれているわけですから、契約書全体の信用性に疑義が生じる可能性があります。例えば、契約書の偽造を主張する相手が「契約書作成日である3/31は海外にいたのでこの契約書は自分が作成したものではなく偽造だ」と海外渡航歴の証拠を突き付けてきたような場合、実際の契約書作成日は5/1であったことを別途証明する必要に迫られる可能性があります。

 

 

  上記のとおりバックデートが必要なケースにおいては、契約書の日付を遡らせずとも、契約書本文を工夫するという対応方法が存在します。法律的な視点からすると、バックデートによる対応は、この対応方法が採用できない場合の副次的な手法と位置付けられ、また、真実と異なる記載をする側面がある以上、一定のリスクが内在することになります。

 

 

 

(パートナー 弁護士 齊 藤 潤一郎)

更新日2020.8.17
 


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