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民法改正について(相殺編)


1 相殺に関する改正の概要

 

 

 

 

  相殺は、意思表示により自己が相手方に対して有する債権(自働債権)と相手が自己に対して有する債権(受働債権)とを対当額で消滅させる行為であり,実務上,極めて重要な作用を営む制度です。今般の民法改正では,相殺に関する条項にも手が加えられました。その中でも重要と考えられる点をご紹介します。

 

 

 

 

 

2 不法行為債権と相殺

 

 

 

 

  現行民法509条は、不法行為に基づく損害賠償請求権(以下「不法行為債権」といいます。)を受働債権とする相殺を債権者に対抗できないものとしていました。これは、現実の給付を実現させることによる被害者の保護と不法行為の誘発を防止する等の趣旨に基づくものでしたが、相殺を禁止する範囲が広すぎるとの批判もありました。

 

 

  新法は,相殺禁止の対象を不法行為債権のうち「悪意」によるものに限定しました(新法509条1号)。その結果,新法によれば,これまで相殺が禁止されていた物損の過失事故の加害者(債務者)は相殺をすることが可能となりました。

 

 

  一方で,被害者保護の要請の強い,人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権については,不法行為のみならず債務不履行に基づく損害賠償についての相殺も禁止する旨を定めました(新法509条2号)。新法によれば,安全配慮義務違反によって人の生命又は身体に損害が生じた場合などの債務不履行に基づく損害賠償請求権であっても,相殺をもって債権者に対抗できないこととなります。

 

 

  これらの改正は,交通事故の物損事故等における損害賠償の法的解決に大きな影響が出るものと予想され,保険実務への影響も大きいのではないかと思われます。

 

 

 

 

 

3 差押えと相殺

 

 

 

 

  現行民法511条は、支払の差止を受けた第三債務者は,その後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができないと定めていますが,第三債務者が有する反対債権(自働債権)の弁済期が被差押債権(受働債権)の弁済期より後に到来する場合に,第三債務者が相殺をもって差押債権者に対抗することができるか否かにつき明文上明らかではなく,学説が対立していました。

 

 

  この点につき,判例(最判昭和45・6・24)は,反対債権が差押え後に取得されたものでない限り,第三債務者は,反対債権と被差押債権の弁済期の先後を問わず,相殺をもって差押債権者に対抗することができるとし,いわゆる無制限説を採用し,現在の法務・金融実務においてはこれを前提とした運用が定着していたところ,新法により,上記最高裁の無制限説の立場が明文化されました(新法511条1項)。無制限説の明文化は,これまで同説を前提として積み重ねられてきた実務を安定させるものであって,金融機関としては歓迎すべきものであると思われます。

 

 

  また,破産法との平仄の観点から、差押えを受けた債権の第三債務者が,差押え後に債権を取得した場合であっても,その取得した債権が差押え「前の原因」に基づいて生じたものであるときには,原則としてその債権による相殺をもって差押債権者に対抗できることとされ(新法511条2項)、今回の改正により,相殺範囲は,無制限説として通常理解されていたところよりも拡張されたといえるでしょう。

 

 

 

 

 

4 債権譲渡における相殺

 

 

 

 

  現行民法では,譲渡人が譲渡の通知をしたにとどまるときは,債務者は,その通知を受けるまでに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができるとされています(現行民法468条2項)が,債務者が,譲渡人に対する反対債権による相殺を譲受人に対抗できるのはどのような場合かについて,明記されていませんでした。

 

 

  新法では,対抗要件具備前に取得した譲渡人に対する債権(新法469条1項)と,対抗要件具備時より後に取得した債権であっても,1)対抗要件具備時より前の原因に基づいて生じた債権(同条2項1号),2)譲受人の取得した債権の発生原因である契約に基づいて生じた債権(同条2項2号)について,相殺が認められることが明記されました。

 

 

 

 

5 その他

 

 

 

 

  これらのほかにも,相殺禁止の意思表示に関する点や,相殺の充当方法なども一部修正が加えられており,注意が必要です。

 

 

 

(弁護士 63期 田 村  圭)

更新日2020.2.15
 


2020年の楽しみ


年が明けて早くも2020年になりました。

 

 

2020年と言えば何と言っても「東京オリンピック」の開催される年であり、関連のニュースも日々盛り上がりを見せています。

 

 

また、4月には、民法(債権法)改正が控えており、これも我々の業界ではとても大きなニュースです。

 

 

 

 

 


さて、オリンピックに関連して、2020年は全国各地で様々な建築物の完成が予定されていますが、私の住む横浜においても以下の建築物の完成が予定されており、個人的には非常に楽しみにしております。

 

 

今日は、それら完成予定の建築物を、あくまで私個人の主観的な意見も交えて紹介させていただきたいと思います。

 

 

 

 

 


1 JR横浜タワー・JR鶴屋町ビル(東京オリンピック前開業予定)

 

 

 

  横浜駅西口に完成予定の商業施設やオフィス等が入居する多目的高層ビルです。商業施設には、物販店舗だけではなく、映画館も入るようです。

 

 

  横浜駅は「日本のサグラダファミリア」などと呼ばれており、実際に私が横浜に住むようになった30年以上前から、周辺で何かしらの工事がされていますが、このJR横浜タワー・JR鶴屋町ビルの完成によりそれらの工事は少し落ち着くことになるのでしょうか。

 

 

 

2 横浜市役所新庁舎(2020年6月開庁予定)

 

 

 

  現在の横浜市役所はJR関内駅前にありますが、新庁舎はJR桜木町駅前に建設中です。「大岡川」という川の眼前に建設されるため、川沿いにプロムナードやデッキテラスが整備されるようで、新たなみなとみらいのビュースポットになりそうです。

 

 

 

3 みなとみらいのロープウェイ(2020年度開業予定)

 

 

 

  実際の開業時期は2021年以降になると見込まれますが、JR桜木町駅前から ワールドポーターズなどがある新港ふ頭までの約630メートルに渡ってロープ ウェイ設置されるとのことです。移動距離も短く、特に当初は混雑しそうなので、純粋な移動手段としてはあまり使い勝手がよいものではないかもしれませんが、アトラクションとして捉えればとても楽しめると思います。

 

 

 

 

 


横浜は一大観光地だと思っていますが、私の周りでは、地方から旅行で東京までは来ても横浜まで足を延ばそうと考える人は少ないように感じています。

 

 

2020年はさらに皆さんが横浜に興味を持って遊びに来て下さればいいなと思っております。

 

 

 

(横浜市内の田舎に住むはまっこ)

更新日2020.1.16


電車通勤


  6年ほど前に郊外に引っ越してから,通勤時間が片道およそ1時間となったのだが,最近では随分慣れたもので,立ちながら寝る程度の小技は使えるようになってきた。

 

 

 

 

  とはいえ,長い時間の電車通勤を続けていると,どうしても納得し難い行為をする人がいて,腹立たしく思うことがある。

 

 

 

 

  まず,電車の扉付近に立ち続けている人は,自分が邪魔ではないと思っているのであろうか。最近の電車は扉の両脇付近にあまりスペースがなく,扉が開くと明らかに,靴やカバンが出っ張っており,乗降の邪魔になる。たまにお腹が通行の妨げになるような人もいる。電車には必ず扉毎に扉付近に陣取る人が2名ずついるので,邪魔ではないという意見が多数派なのかが疑問である。

 

 

 

 

  次に,どんなに混雑していてもスマートフォンを触り続けている人も謎でしかない。スマートフォンを見る以上,手と頭の距離はある程度保つ必要があるのだろうが,その手が背中に当たって痛いときや背中で押してきてそのスペースを作ろうとする人がいて,大変迷惑する。混んでいる車内でそんなにスマートフォン見る必要ありますかね・・・

 

 

 

 

  と,これまでの鬱憤を晴らすかのように,つらつらと書いていたら,日本民営鉄道協会が実施した,電車内で迷惑と感じる行為についてのアンケートが存在した。そのうち,第2位は乗降時のマナーについてであり,第4位はスマートフォンの使い方に関するものということであった。ということは,私が考えていたことはみんなが考えることと大きくは外れておらず,多数派の意見のようではある。でも,みんながそう思っているのであればもう少し改善されても良さそうとも思えるが・・・

 

 

 

 

  なお,電車内での迷惑行為の1位は,座席を詰めて座らないということであった。それだけ座りたい人が多いということなのであろう。それは,長距離の通勤をしている人が多いことを意味するのであろうから,座席に関して全く気にしていなかった私などは,まだ近くて恵まれていることなのかも知れない。それでも気持ちよく通勤がしたいものである。マナーの向上は,自分を含め意識しないといけないのである。

 

 

 

(マナー向上委員会)

更新日2020.1.15


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