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変わりゆく民事裁判

 

1 当事者が満足する民事裁判は,適宜な審理で事案を解明して行われる判断であり,公正,適正,迅速で充実した審理に基づく裁判である(民事訴訟法2条,裁判の迅速化に関する法律1条,2条等参照)。

 

 

  このような裁判の実現には,裁判手続におけるほぼすべての権限を委ねられ,裁判手続の主宰者の地位に立つ裁判官が当事者を巻き込んで紛争解明のための争点整理に取り組むことが不可欠の条件である。

 

 

 

 

 

 

2 裁判官が行う争点の整理態様には大別して2通りある。一つは,裁判官が当事者の主張を形式的に突き合わせ,双方の主張の対立を一覧表化するものである(以下「A類型」という。)。もう一つは,裁判官が審判の対象である訴訟物の判断に必要な争点を追求する姿勢の下に,事実認定,法律論のいずれであれ,法と証拠に基づいて当事者と議論を尽くし,当事者が争点だと主張している対立点を積極的に解消していく作業態様である(以下「B類型」という。)。筆者の考える争点整理はB類型である。なお,以上のほかにも,A類型に類似するが実は何もしない漂流型訴訟態様(以下「C類型」という。)を採る裁判官も残念ながら散見される。

 

 

  A類型を採る裁判官は,上記の主張対立一覧表化が争点整理だと思い込んでおり,これを終えると,争点整理は完了したとし,審理促進理念に追い立てられるかのように,集中証拠調べを標ぼうして,人証調べに入る。しかし,こうした経緯の人証調べは,争点が多岐にわたり絞り切れていない上に,時間が厳しく制限されている中では,勢い争点の総花的な尋問となるため,事案解明には遠い結果となり,当事者には消化不良の裁判となる傾向が強い。

 

 

  対して,B類型の裁判は,裁判官が当事者を巻き込んで積極的に事案解明に踏み込んだ審理を行うので,当事者との間に緊張感が漂い,ときに激しい議論が飛び交うこともあるが,目的が事案解明と明快であるため,公正であり,適正かつ迅速で充実した裁判となり,審理期間もA類型裁判より短く,当事者は裁判を受けたという実感を抱くことができ,紛争の抜本的解決を導くだけでなく,裁判を通じての法規範の創造の要請にも応えられる。

 

 

  では,民事裁判の現状はどうかというと,A類型でも実践されていれば上出来であり,実際にはA類型もどきの実はC類型に近い形態のものが一般的であり,何を審理し判断すべきかを把握するための争点整理が行われているとはいえない。

 

 

 

 

 

 

3 平均的な裁判官がA類型を争点整理と信じ込み,B類型など全く念頭にない民事裁判を営む背景には、迅速こそ裁判手続の最優先事項と考え,公正,適正,充実は従たる要因と扱う考えがあるのではなかろうか。しかし,裁判を受ける権利者である国民はそんな裁判を望んではいないであろう。

 

 

  このような民事裁判の現状は,多岐にわたる事情,すなわち,現行民事訴訟法で事実認定が高裁までの専権とされた結果,裁判官の事実に対する謙虚さが失われたこと,平成11年頃以来の司法制度改革により法曹養成が不十分なものとなった上,効率優先の民事裁判が優先されるようになったこと等の数多の負の遺産があること,さらには膨大な過払金返還請求訴訟が裁判官から虚心に事件に取り組む意欲を削いでしまったこと等が相互に影響し合って生じているものと思われる。

 

 

 

 

 

 

4 実際の民事裁判においては,争点整理は名ばかりで形骸化していることを否めず,この先も国民が求め続けるであろう公正,適正,迅速で充実した審理による民事裁判実現への道を見いだすのは困難であるように思う。

 

 

  しかし,責任は司法に関わる者だけにあるのではない。司法は,国の統治を支えるものであり,国の有り様に呼応して変容する宿命にある。そうであれば,日本の民事裁判の来し方行く末は,実は,衰退期に入っていたわが国の実情に呼応して変容してきていたのであり,この先なお公正,適正,迅速,充実審理に基づく民事裁判を求めるのであれば,国の有り様から考え直さなければ展望は開けないということになりそうである。

 

 

(客員弁護士 26期 藤 村  啓)

更新日2020.07.16


5歳の息子,オンライン化の波に乗る!


新型コロナウイルス感染拡大の状況下で,オンライン化の波が一気に広がっていますね。

 

我が家には幼稚園年中児,5歳の息子がおりますが,保育・教育分野でのオンライン対応の勢いは凄まじいものがあり,この3か月間は,息子を通して,オンラインを取り入れた新しいスタイルへの変化を感じる日々でした。

 

 

 


息子が通っている幼稚園は,コロナウイルスの影響で丸2か月間の休園になったのですが,休園から2週間ほど経った頃から突然,幼稚園の改革が始まりました。

 

 

 


まず,インスタグラムで園のアカウントが開設され,毎日の朝の会がライブ配信されるようになり,続いて,クラス毎にビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を利用したオンライン保育が導入されるようになり,さらに,園のインスタグラムアカウントに先生方が作成した手品や劇,工作等のお楽しみYouTube動画が次々と投稿されるようになったのです。息子が通っているのは近所にある昔ながらの園であり,これまでは,園からのお便りは紙ベース,園への連絡手段は連絡帳というアナログ対応でしたので,コロナ禍における対応の速さには本当に驚きました。

 

 

 


また,放課後に園舎を使って行われていた英会話教室も,コロナを機に,Zoomを利用したオンラインレッスンに完全移行しました。

 

息子の通うクラスは年中児10人編成のクラス。

 

まだほとんど英語が分からない年中児10人を相手にした日本語禁止のオンラインレッスンは,しっちゃかめっちゃかの状態で始まりましたが,導入から1か月以上が経った今では,生徒たちが画面に映るネイティブ講師と自然にやりとりをするようになり,すっかり形になっています。

 

そんな息子の様子を見ていると,これからの時代は,画面越しのコミュニケーションがごく当たり前として受け容れられていくのだなと,時代の進化をしみじみと感じます。

 

 

 

 

ところで,元来慎重派な性格で,画面越しのコミュニケーションという新たなツールに多少抵抗があった私も,息子のためにZoomをインストールしたのをきっかけに,何度かオンライン飲み会に参加してみました。リラックスしながら自由に楽しめるという新境地の飲み会。なにより,都心から離れたところに住む私にとっては,飲み会が終わった後,楽しい気持ちそのままに布団にバタンキュー(死語!?)できることが素晴らしく,すっかり気に入ってしまいました。

 

 

 

 

オンライン化の波は勢いを増しており,何となく抵抗があるなと導入を躊躇していたら,あっという間に時代遅れの残念オバサンになってしまいそうです。そうならないためにも,息子が引き込んできたオンライン化の波にうまく乗っていきたいと思うのでありました。
 

 

(KT)

更新日2020.6.23

 


covid-19

 

3月頃以来、新型コロナウイルスに翻弄された生活が続いていましたが、緊急事態宣言が解除され、かつ、都道府県をまたぐ移動についても6月19日にようやく自粛が緩和されることとなりました。

 

 

 

 

私はそれを待っていたかのように(すいません、待っていました)、6月20日、21日の土日に富士五湖方面に出かけてきました。その方面への移動には中央道を利用することが多いのですが、土曜の早朝の往路については、通常のときに比べて明らかに道が空いていて、多少の事故渋滞はあったものの、比較的にスムーズに移動することができました。

 

 

 

 

また、土曜日は富士五湖近辺及び御坂峠、日曜日は富士山1周と、2日にわたって合計200kmほど自転車に乗りましたが、道路や、道の駅などの飲食店も空いていて、終始快適に走ることができました(ただ、自転車に乗った後に某公営プールに泳ぎに行ったところ、今のところ住民のみの利用ということで断られてしまいましたが)。

 

 

 

 

このような状況なのは、移動の自粛は緩和されたものの、まだ海外との行き来には大きな制限があるままで、インバウンド需要が回復していないからだと思われます。河口湖畔の観光旅館等は、普段の日曜日の朝はチェックアウトの客(かなりの割合で海外からの客と思われます)で大変賑わっているのですが、今回はひっそりとしていました。このような状況を見るに、日本の観光業は大丈夫なのか?と心配になってしまいます。

 

 

 

 

思うに、インバウンド需要が当面期待できないなら、国内から盛り上げていくしかないですね。通常はだいぶ前に予約しないと満室になってしまう富士五湖方面のホテルですが、今回はかなり直前に動いたにもかかわらず、あっさりと取ることができました。そして、どこに行っても人が少なくて快適です。例年は7月から富士登山が解禁されるのですが、今年は富士登山が禁止なので、登山客が来ることもなく、さらに閑散とするのではないかと思われ、ゆったりと過ごせそうです。自転車に乗るのにも信号が非常に少なくて、気温や湿度も低い富士山周辺は大好きなエリアなので、せっかくのこの状況を利用して、微力ながら観光地である富士山周辺を盛り上げていきたいと思うこの頃でした。

 

 

 

 

なお、各地の観光客が一気に帰る日曜の夕方の復路の中央道は、いつものようにがっつり渋滞していました。これだけは新型コロナ前に一気に戻ってしまったようです(笑)。

 

 

淳也

更新日2020.6.23


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