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小野総合法律事務所

<超就職氷河期世代>

 

  先日、有効求人倍率がバブル経済期の水準を超えたというニュースに接した。アベノミクスの効果だとか、世間一般が好景気を実感しているか否かとか、このニュースからの話題の広げ方は色々あろうが、逆に、ここ最近で求人倍率が低かった時代、いわゆる就職氷河期の話をしたいと思う。

 

 

  就職氷河期は、一般的に1993年から2005年ころを指すものとされ、この時期に卒業年を迎えた世代を就職氷河期世代と呼ぶらしい。この就職氷河期の中でも最も酷かったのが2000年であり、この年は大卒の求人倍率が初めて「1」を切った年でもある(就職氷河期の中でもこの年だけ)。この2000年、2001年を超就職氷河期と呼ぶらしく、大卒者であれば1977年生まれの世代が該当する。この世代は今年(2017年)に40歳を迎える世代であり、つまり私がこの世代に該当する。
 

 

 

 

 

 

  お付き合いのある会社と話をしても、やはりこの世代の採用は極端に絞っていた会社が多いようで、今になって会社を支えるべき中心となるべき世代の人数が少ないことが一つの課題になっていると聞いたこともある。また、いざ中途採用等で声を掛けてもこの世代の人間がとにかく見つからない、人口が少ないわけでもないのに一体どこにいってしまったのか・・・という話も聞いた。おそらく、あまりにも恵まれない状況に嫌気が差して海外に行くか家に引きこもってしまったのだと推測するが、我々超就職氷河期世代がいかに恵まれず、かわいそうな世代であるかを力説させていただく(一般企業の就職活動をしていない私が世代を代表するような話をする資格はないことは重々承知のうえで・・・)。
 

 

 

 

 

 

  上記のとおり、就職が厳しかったことは間違いなく、私は司法試験の勉強で就職活動をしていなかったので直接実感はしていないものの、私の同級生たちはかなり苦労していた。

 

 

  忘れてはいけないのは、単に就職が厳しかったということではなく、我々は幼いころに散々バブル時代の狂喜乱舞の世界を見せつけられ、大人になったら煌びやかで華やかな世界が待っているかのような幻想を見せられていて、トレンディドラマ(懐かしい響き・・・)の世界に入っていくと思っていたという点である。ところがどっこい、いざ自分が社会に羽ばたこうとした際に待っていたのは先の見えない砂漠の世界であり、羽ばたくことすら覚束ない状況である。もう、詐欺のようなものだ。更に、いざ苦労の末社会に出てみれば、上はバブル世代、下はゆとり世代。上からも下からも無茶を言われる始末。

 

 

  それはそれはかわいそうなのである。
 

 

 

 

 

 

  5,6年前だった思うが、インターネット上の記事で、当時なかなか日本が不景気を脱することができないのは、一番元気であるべき30台中盤の超氷河期世代が、自らがあまりにも恵まれない境遇だったために守りに入ってしまっていることが原因だ、というような趣旨の記載を読んだ記憶がある。散々不遇な目に遭ったうえに日本の不景気の責任まで追及されるとは何て酷い話だと憤慨する一方、確かにそうかもしれないとも考えさせられた記事である。

 

 

  ちなみに、この世代が唯一恵まれている点は、通信技術やIT技術の発達を目の当たりにすることができたということらしい。確かに、私も高校時代はポケベル、大学時代にPHSから携帯電話という形で自らの成長に合わせるかのように通信手段がレベルアップしていたし、中学時代の「パソコン通信」以降、インターネット通信への変遷を目の当たりにしてきた。一昔前の技術の記憶は同世代ではかなり盛り上がる話題であり、今としてはいい思い出なので、恵まれている点であるということを否定するつもりはないが、まあ、正直言って、上記の不遇さとの引換えの恩恵とすれば、あまりにも恩恵が少なく「元が取れていない」感は否めない。
 

 

 

 

 

 

  つまり、今年40歳を迎えるおじさんたちはとてもかわいそうなのである。世間の人たち、もっと優しくしてあげましょう。
 

<不惑男>

更新日2017.7.22


「意外と知らない名前の話」


  いうまでもなく,当事務所の正式名称は「弁護士法人小野総合法律事務所」ですが(なお,英語表記は「Ono Sogo Legal Professional Corporation」のようです。当事務所の入居する有楽町電気ビル1階の案内看板を見ると,誰がつけたかこのような表記がされています),このような名称になったのは,平成20年7月からで,その前は単に「小野総合法律事務所」という名称でした。「弁護士法人」という文言がないのは,以前は当事務所が法人ではなかったからです。

 

 

  そして,「小野総合法律事務所」という名称になったのも平成15年5月からであり,その前は「小野孝男法律事務所」という名称でした。
 

 

 

 

 

 

  弁護士の事務所の名称には様々なものがありますが,たとえば「織田信長」という弁護士であれば「織田法律事務所」「織田総合法律事務所」「織田信長法律事務所」というように,自身の名前を用いるパターンや「関ヶ原法律事務所」というように,事務所所在地の地名を用いるパターンが多く,このほかにも,織田信長弁護士が「豊臣秀吉」「徳川家康」という弁護士と共同で事務所を開設しようとする場合には「織田・豊臣・徳川法律事務所」というように,各人の名字を併記した名称にすることも,よく見受けられます(この場合,誰の名字をどの順番で標記するかという,水面下の争いがあるとかないとか・・・)。

 

 

  もっとも,上記のような例に限らず,最近は様々な名称の事務所が増えてきました。アルファベットやカタカナ語を用いたり「きぼう」「みらい」などのような単語や造語を用いたりすることも珍しくありません。
 

 

 

 

 

 

  では,事務所の名称は,完全に自由かというとそうではありません。弁護士法人であれば「弁護士法人」という,そうでない事務所であれば「法律事務所」という名称を用いなければならない旨が弁護士法に定められておりますし(同法第20条第1項,第30条の3),これを受けて「法律事務所等の名称等に関する規程」という日弁連の規定(以下「規定」)や「法律事務所等の名称等に関する規程及び外国法事務弁護士事務所の名称に関する規程の解釈及び運用の指針」という指針(以下「指針」)が存在します。
 

 

 

 

 

 

  その中でも特に興味を引くのが,規定第8条及び指針第2第6項です。規程第8条は「弁護士はその法律事務所に名称を付するときは品位を損なう名称を付してはならない」と定めており,指針第2第6項で「品位を損なう名称」が類型化されています。

 

 

  いくつかご紹介しますと,まず,1)奇異,低俗又は過度の期待を抱かせるものは禁止です。例えば「勝訴確実法律事務所」「元特捜検事法律事務所」「格安法律事務所」などです。最後の名称は,どこかの酒屋かと突っ込みを入れたくなりますが,事務所名としては認められないようです。このほか,同じ類型として「地獄」「悪魔」「死神」や,差別用語,性的な用語も禁止です。「悪魔」がダメなら「小悪魔」はいいのかと聞いてみたくなりますが(小悪魔法律事務所・・・ちょっとかわいい印象になる気もします),おそらくダメなのでしょう。

 

 

  次に,2)違法行為,脱法行為等を示唆する名称も禁止です。例えば「法の抜け道法律事務所」「裏技法律事務所」などです。「法の抜け道法律事務所」などは,どういう属性の人が相談に来るのか,とても気になるところです。

 

 

  このほか,3)法令で使用を制限された文字を用いることや(●●銀行法律事務所,●●株式会社法律事務所など),公的機関等との関係を誤認させるもの(東京都法律事務所,日本弁護士会法律事務所など)も禁止されています。
 

 

 

 

 

 

  弁護士業務を行っていると,様々な事務所の名称を目にしますが,たまにユニークな名称の事務所を見かけます。子供に奇抜な名前を付ける「キラキラネーム」が話題になることがありますが,今後は,法律事務所の名称でも「キラキラネーム」が増えてくるかもしれません。

 

 

(サイドマウンテン)

更新日2017.7.16


「社会の在り方を変える必要があるということ」

 

1 ある日の相談
 

 

 

 

  当社は、所定労働時間が8時間であり、時間外労働については、いわゆる36協定を締結し、原則として1か月45時間、1年360時間を限度としていますが、特別条項で、繁忙期等の特別の事情がある場合には、6回を限度として、1か月80時間、1年500時間まで延長できることにしています。しかし、当社の実態として、36協定違反の時間外労働が常態化しています。どうしたらよいでしょうか?
 

 

 

 

 

 

2 法定労働時間と時間外労働
 

 

 

 

  使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならず、1週間の各日については、休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはなりません(労働基準法32条。これが法定労働時間となります)。

 

 

  しかしながら、一方で、使用者は、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合には当該労働組合と、そのような労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者との間で、書面による協定をし、労働基準監督署長に届け出た場合には、当該協定の定めに従い、労働時間を延長することができます(労働基準法36条1項。当該協定がいわゆる36協定となります)。

 

 

  36協定については、厚生労働大臣が基準を定めることができるとされており、36協定は、当該基準に適合したものでなければならないとされています(労働基準法36条2項、3項。「労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準(平成10年12月28日労働省告示第154号)」が当該基準となります)。

 

 

  36協定においては、労働時間に関しては、?1日について延長することができる時間、?1日を超える一定の期間について延長することができる時間を定める必要がありますが(労働基準法施行規則16条1項)、上記基準によれば、?について、?1日を超えて3か月以内の期間と?1年間の双方について定めなければならないとされています。そして、上記基準によれば、通常の労働者の場合、?については、例えば、期間が1か月の場合は延長時間の上限が「45時間」とされ、?については、延長時間の上限が「360時間」とされています。ただし、いわゆる「特別条項付き協定」を締結すれば、上記の上限時間を超える延長時間を設定することができるとされています。

 

 

  上記基準は、「特別条項付き協定」について、?一定の期間ごとに原則としての延長時間(上記の上限時間以内の時間)を定めること、?上記の上限時間を超えて労働時間を延長しなければならない「特別の事情(臨時的なものに限る)」が生じたときに限り、一定の期間ごとに、労使において定める手続を経て、上記の上限時間を超える一定の時間まで労働時間を延長することができる旨を定めること(当該時間はできる限り短くするように努めること)、?上記の上限時間を超える時間外労働に係る割増賃金の率を定めること(当該率は法定割増賃金率を超える率とするよう努めること)としています。

 

 

  つまり、「特別条項付き協定」を締結すれば、あくまで「特別の事情」が認められ、所定の労使の手続を経ることが前提にはなりますが、使用者が望む限りの時間外労働を労働者に行わせることが可能となります。
 

 

 

 

 

 

3 長時間労働に関する規制

 

 

 

  厚生労働省は、「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準」(平成13年12月12日基発第1063号)や「違法な長時間労働や過労死等が複数の事業場で認められた企業の経営トップに対する都道府県労働局長等による指導の実施及び企業名の公表について」(平成29年1月20日基発0120第1号)等で、1か月100時間あるいは80時間を超える時間外労働に実質的に規制をかけてきました。

 

 

  また、本稿執筆時点で、政府(働き方改革実現会議)は、労働基準法で、時間外労働について、原則として1か月45時間、1年360時間とすること、例外的に延長も認めるがその場合でも1年720時間を上限とし、さらに月ベースの上限を設けることを定める方針とのことであり、今後の立法動向が注目されます。
 

 

 

 

 

 

4 回答

 

 

 

  長時間労働に関する規制は、働き方改革の一環として政府が進めているものであり、人口減少への対処の一環と理解できるものです。これまでの社会の在り方が変わっていくという大きな流れの中にあることを踏まえ、36協定違反をしないことはもとより、効率性、生産性の向上に本気で取り組む必要があるのではないでしょうか。
 

(弁護士 57期 吉 田 礼 明)

更新日2017.7.16
 


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