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「野球の世界大会」



雑記帳の原稿を作成しているまさに今,ワールド・ベースボール・クラシック(いわゆるWBC)が行われています。

 

ワールド・ベースボール・クラシックの大会期間は平成29年3月7日から22日であり,改めて調べてみると,予選も含めて28の国・地域が出場しているようです。

 

 

 

大会が始まる前は,野球評論家などから何かと心配をされていた侍ジャパン(日本代表)ですが,いざ大会が始まってみると,1次ラウンドから2次ラウンドにかけて5戦全勝と快進撃を続けており,侍ジャパンの本番の勝負強さには驚かされます。
 

 

 

 

 



近頃の私は,自らプレーをすることはもちろん,球場やテレビで野球観戦をすることもめっきり少なくなってしまいましたが,侍ジャパンのチーム状態が良いこともあり,ワールド・ベースボール・クラシックについてはできるだけテレビで見るようにしています。

 

 

 


見どころとしては,侍ジャパンはプロ野球の各チームで主力として活躍している選手を中心に構成されているため,個々の選手のプレーを見て楽しむという点が挙げられます(2次ラウンド・オランダ戦における広島東洋カープ所属の菊池選手の守備など)。

 

また,各選手はプロ野球の各チームでの役割とは異なる役割を担うことがあり(普段は先発投手を務めている選手が抑え投手として登場するなど),その違いを見るのも楽しいと思います。

 

そして何より,勝利を目指してプレーをする選手の気迫や研ぎ澄まされた感覚がテレビを通して伝わってきて,元気をもらうことができます。

 

 

 

 

 




現時点(平成29年3月15日)の侍ジャパンは,2次ラウンドの次のステージである決勝ラウンドへの進出が確定しているわけではありませんが,このまま勝ち続けることを祈りつつ,応援を続けたいと思います。

 

 


もし日本代表が決勝戦まで勝ち進めば,決勝戦は米国のドジャー・スタジアム(ロサンゼルスにあり,メジャーリーグのチームであるドジャースの本拠地)で行われる予定となっています。

 

いつの日か,そのような舞台を球場で観戦してみたいものです。

 

(野球好き)

更新日2017.3.15


賃料増減額請求における「直近合意」について

 

1.賃貸借契約における賃料増減額請求については,本誌でも触れられたことがあるが,再び取り上げてみたい。まず大前提の確認であるが,賃貸借とは一定の賃料を支払うこと(受け取ること)によって目的物を使用できる(使用させる)契約である。「いくらで貸す(借りる)」と約束した以上,賃料を一方的に増額したり減額したりすることはできないのが原則である。しかし,賃貸借は継続的な法律関係であり,長期に及べば一度決めた賃料が時の経過により不相当になる場合がある。中でも土地や建物を貸す場合には,賃料がもともと相対的に高額であるし,期間が長期に及ぶことがむしろ普通である。その間の経済状況の変動や,対象土地・建物の価格の上昇下落により,賃料が「元本」である土地や建物の価格等に比して相対的に高額にすぎたり,廉価にすぎることになったとき,これを適切に是正できないのでは,当事者間の公平を害する。その対処方法として当事者が予め賃料の増減額を許容する特約を設けておくことも考えられるが,法は一般的に,土地・建物の賃貸借について当事者の権利としてこれを認めている。すなわち,借地借家法は,土地や建物の賃料が,土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により,土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により,又は近傍同種の建物の賃料に比較して不相当となったときには,一方当事者が賃料の増減額を請求することができるとしているのである。

 

 

 

 

 

 

2.そこで問題は,これらの各種要因の増減・変動は「いつから,いつまで」の期間におけるそれなのかということである。これについては,賃貸人と賃借人で,賃料に関して「現実に合意された」直近の合意時から,増減額を求める基準時までの間の,これらの各種要因を考慮すると考えられている。「直近合意」は,当事者がある時点で「この賃料で貸す・借りる」と決めた以上,それはその時点での(それまでの)諸事情を勘案して当事者間で合意されたものであり,(それ以上は遡らない)基準としての規範性を有するからと考えられる。

 

 

 

 

 

 

3.直近合意時点は事情変更を考慮する期間の起点であり,適切に確定しなければならないが,案外これが難しい。賃料の改定は更新期に行われることが多いが,そこで賃料額について真摯な協議が行われ,その結果として今後の賃料は●●円とするとされた経過があれば,これを直近合意とすることは解りやすい。特にそこで現に増減額が行われていれば現実の合意の存在は明確である。しかし,更新が繰り返されていくと,更新のたびにそのような行為が繰り返されることはむしろ稀ではないか。特に問題は賃料が据え置かれて(横ばい賃料)更新手続きが行われた場合である。以下,賃貸人の視点で考えてみる。例えば,建物賃貸借で3年目の更新を迎えた際,賃貸人は,この3年間で賃料が幾分安くなったから上げてほしいと考えたとしても,その額は僅かであろうから今回の増額は見送り,次の更新の機会に6年分の事情をまとめて考慮してもらって増額しようと考えることもあり得よう。更新の度にギスギスとした賃料交渉をすることを嫌う賃貸人もいよう。何カ月も更新期を過ぎていることに気が付いて,慌てて更新手続きをするということもある。そうしてこれらの場合,堅実な賃貸人であれば,契約の終期をはっきりさせるため更新契約書(更新合意書)を作成することが通常であるが,そこに期間の終期を明示するほか定型的に「その他の契約条件は原契約の通りとする。」という文言に入れることがある。そして,まさにこの文言により,賃料について「据え置きとする」ことに「現実に」合意したこととなってしまい,ここが直近合意時とされ,次の更新期に「6年分」の事情を斟酌してもらうことはできなくなってしまうのでは…という問題につながるのである。

 

 

 

 

 

 

4.この点,不動産鑑定評価基準は,「賃料改定等の現実の合意がないまま契約を更新した場合」に,当該契約を更新した時点を直近合意時点とすることは妥当でないとし,この場合は「現実の合意があった最初の契約締結した賃料が適用された時点」を直近合意時点とすべきとする。また「経済事情の変動等を考慮して賃貸借当事者が賃料改定しないことを現実に合意し、賃料が横ばいの場合」には,当該横ばいの賃料を最初に合意した時点に遡って直近合意時点とすることは妥当でないとし,この場合は「賃料を改定しないことを合意した約定が適用された時点」を直近合意時点とすべきとする。結局は「現実の合意」の認定の問題であるが,外形上,従前賃料(横ばい賃料)のままで更新手続きが行われた場合には,それが「経済事情の変動等を考慮して賃貸借当事者が賃料改定しないこと」を合意したものかどうかを慎重に検討しなければならないのである。

 

 

 

 

 

 

5.進んで考えなければならないことは,過去の賃料合意の評価だけでなく,次に迎える更新期等に,どのような文言をもって更新契約書(更新合意書面)を作成するかということである。賃料据え置きでの更新の場合には「期間はいついつまでとする。賃料については従前のまま変更しないが,これは,本更新時を賃料の直近合意時点とするものではない」とでも明記するか。しかし,そのような書面の作成は不利益になる当事者(賃借人)は容易に応じてくれそうもない。更新契約書の作成自体を断念すればよいということにもなりそうだが,それでは契約関係(特に期間)が不分明になりかねないし,更新合意が成立しなければ更新料を取得できなくなるという危険もある。悩ましい問題で,適当な解決策がなかなか見つからない。

 

 

(代表社員 弁護士 庄司 克也)

更新日2017.3.15

 

 


東京マラソン観戦に寄せて

 

  私は,毎年,東京マラソンを電気ビル前の晴海通り沿道からしばし観戦するのを楽しみとしてきている。ところで,今大会(2017年2月26日実施)は,走行コースが大幅に変更され,ゴールが台場から東京駅中央口前になり,それに伴って,最後の1キロメートルが仲通りとなった。そこで,ゴール前1キロの激しい競り合いの様子を目の前で見る楽しみができたのである。

 

 

 

 

  すなわち,コースの詳細は不知であるが,選手たちは,レースの後半,銀座中央通りを日本橋方面から新橋に向かって走り,4丁目交差点を右折して晴海通りを直進し,日比谷交差点を左折して増上寺方面に向かい,高輪で折り返し,再び日比谷交差点を今度は右折して晴海通りに入り,直ぐに左折して仲通りを東京駅へと目指すのである。晴海通りと仲通りの丁字路交差点の横断歩道から,仲通りの10メートルほどの所にゴールまで1キロメートルの標識が立てられており,仲通りはビクトリーロードとなったのである。

 

 

 

 

  さて,私は,先頭が仲通りに突入して来る頃合いを見計らって,上記横断歩道から10メートルくらいの電気ビル側の歩道端を占有し,ランナーの到着を待ち構えた。

 

 

 

 

  そして,待つことしばし,まず,車椅子選手の集団が飛び込んできた。しかし,晴海通りから仲通りに左折する導入路の角度が鋭角に過ぎ,相当なスピードである上に,何人もが競り合いながら侵入してくるので,危ないなと思っていたところ,男女入り混じって入ってきた4,5人くらいの選手達がどういう加減か大きく膨らんで走行し,曲がりきれずに,大外の女子選手(日本人)が車椅子ごと転倒しながら突き進み,私の足元の鉄製の歩道杭に頭部から激突してようやく停止した。ヘルメットがぶち当たるゴツッという鈍い音がして,一瞬大事故が起きたかと思った。ところが,その選手は,意識を失うこともなく,必至の形相で不自由な体を起こし,車椅子に乗り,再びレースに戻ったのである。その間,2,3分はかかったかと思うが,大事なく,無事のゴールを祈りながら,どんどん遠ざかっていく選手を見送った。

 

 

 

 

  それからしばらくして,主役のランナー達が突入してきた。目の前10メートルの交差点角に群がる観衆の陰から突然,世界最高記録保持者らのランナー達が仲通りに飛び込んでくるのであり,瞬間とはいえ,そのシーンは初めて味わう凄い迫力であった。先頭のケニア選手は2番手を大きく引き離して,あっという間に遠ざかって行った。次々とアフリカ勢が通過するが,日本人選手は中々現れず,随分遅れて,8番目で日本人先頭が頑張って走ってきた。10数人が通過する頃から,急速に緊張感が薄れ,芸能人トップの猫ひろしの通過を見て,沿道を離れた。テレビの画像からも感じるが,実際に目の前でアフリカ選手の体格,走りを見ると,日本人選手が勝つことは永遠に不可能であると確信させられるほどに,アフリカ選手の肉体は強く,美しく躍動していた。

 

 

 

 

  以上,第11回東京マラソン観戦記であるが,天候にも恵まれ,まことに天下泰平の世の平穏な一日であった。良い気分に包まれた帰りに,ふと立ち寄った本屋で,浅田次郎著の「黒書院の六兵衛」の文庫本(数年前の日本経済新聞の朝刊連載小説)が積み上げられているのに気付き,取り上げてパラパラとめくってみた。江戸城無血開城にかけた話で,六兵衛に化身した徳川ないし江戸という時代が明治というか欧米近代をエネルギーとする新時代に席を譲るように迫られながら,そしてその時が来ていることを感知しながら,なおも席を譲ってよいか,譲らねばならないものか,それを見定めるまでは譲れないと,己の生きた時代の舞台であった江戸場内に留まり続け,漸く,後の世代を受け容れ,納得し,後世を託して江戸城を立ち去っていくという物語である。すべからく歴史を紡ぐ作業の象徴的絵図を描き出してみせたものでもある。

 

 

 

 

  しかし,人間の社会において,この歴史を紡ぐ作業を誤ることなく処していくことがどれだけ難しいことであるか,無用の争いと犠牲を重ねて綴られる歴史が痛恨の叫びをもって教えてくれている。翻って,マラソン観戦を楽しんだ今日のこの平穏な日常が永続する保証などどこにもない。なのに,格別の根拠もなく,マラソン観戦を話題にして夕餉を囲み,明日も当然に今日の平穏が継続されると信じて一日を終えるのである。こうした誠に結構な日々を送る一方で,時代が,「先輩,お先に失礼します」と追い越して行くような感慨を抱くようになってみると,日本社会は時代のバトンパスを誤らずに行えているのであろうかという不安が腹の底で蠢くのを覚えるのである。

 

 

B.H

更新日2017.2.27


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